福田工業 ブログ

2024.04.10

へら絞り加工とは!金型不要で、初期費用が安く・短納期を実現!

へら絞り加工とは

へら絞り加工は、旋盤に似た機械に固定された材料(例えば1000系アルミニウムやステンレスなど)を回転させながら、棒状の「へら」という工具を、材料に押し当てて変形させながら加工する工法です。サラダボウルのような形状から花瓶のような形状まで、おおよそφ50からφ300までの製品に対応することができます。

へら絞りで加工できる製品は、下記のようなイメージです。

直径100mm、高さ140mmのアルミ製へら絞り加工品
寸法公差±0.5mmとプレス加工品ほど要求精度が厳しく無いためへら絞り加工を採用。月産で最大で500個ほどに対応。

へら絞りのメリット

へら絞りのメリットとしては、大きく下記の2点があります。

①金型不要なため、初期費用が安く・短納期
へら絞り加工は、金型不要で初期費用がかからず材料さえあれば加工できます。また、金型の製作期間が無いため短納期を実現できます。

②バリの発生が無く、強度が高いため、2次加工が不要
へら絞り加工は、金属を切断することが無いためバリが発生することがありません。また、金属を絞って製作するため、完成品の強度が高いです。このように、バリ取りや焼き入れが必要無いため2次加工が不要となります。

へら絞りのデメリット

こうしたメリットがある一方で、もちろんデメリットも存在します。

①手加工のため、大量生産できない
へら絞り加工は、材料を機械に1回ずつセットし、かつ手加工でするため時間を要します。従って、大量生産には向かない加工方法です。

②手加工のため、高精度の製品、材料の厚みの指定ができない
へら絞り加工は、職人が手作業で加工しますので、金型プレス加工による加工のような高精度加工は不得手です。
また加工方法の特性上、完成品状態での厚み指定が出来ず、これが必要な場合は金型プレス加工を推奨します。

 

アルミプレス加工 .comを運営する株式会社 福田工業では、へら絞り加工もプレス可能も両方対応できますので、最適な加工方法をお探しの方は、ぜひご相談ください。