福田工業 ブログ

2022.09.27

効率のよい梱包仕様を決定する方法

小さい部品などを梱包する際には、いかに効率よく詰め込み配送・梱包にかかるコストを下げるかという視点と同時に、その部品ごとに求められる仕様(反り・キズNGなど)を満足するような梱包仕様を両立する必要があります。

福田工業では自動車向けのパーツをはじめ、様々な部品の梱包を行っており、ここではその梱包仕様のプロセスについて簡単にご説明したいと思います。小さな製品や部品の梱包をご検討の方は、ぜひ参考になさってください。

 

 

手順1.製品・部品の注文数/ロット数/製品仕様から、大枠の梱包仕様を決定する

(1)まず製品・部品の形状(丸/四角/異形など)、厚さ(薄い/厚い/纏まるか)、材質(紙/鉄/ゴム・硬い/柔らかい)などを考えて、後で述べる様々な梱包形態を念頭に置きます。

(2)次に、製品・部品が1回の注文数やロット数量がどのくらいなのかを把握して、おおよそのまとめ数量を仮決めし、袋であればまとめて入れるのか、個包装にするなら何個ずつにするのかを決めます。

(3)なお特殊な対応として、通常の梱包ができない大きさであれば直接パレットに置く、錆びるものば防錆、キズがシビアなものは緩衝材などで包む等も念頭に置きながら、梱包仕様を決定します。

 

 

手順2.包装の形態・種類を決定する

(1)梱包・包装の形態にはいくつかあり、代表的なものは下記になります。

①結束

・部品や製品をそのままにすると曲がったりキズが付いてしまう場合は、結束を選択します。

・製品・部品のどの部分を結束するかを、形状を見て判断します。

・結束した製品・部品を袋に入れるのか、そのままの状態で段ボールに入れるのかを判断します。 この際、何枚ずつ結束し、それを袋や段ボールに入れるとどの程度の数量になるのかを計算して、 最終的な梱包・出荷形態を決定します。

 

②袋

・製品・部品を直接袋に入れるガサ入れと、整列して入れる方法があります。

・ガサ入れの場合は、製品・部品にある程度のキズが許容されることが前提で、 曲がったり折れたりしない形状・材質であることが必要です。

・袋に整列して入れる場合は、形状・サイズに合わせて袋を選択し直接製品・部品を梱包します。 例えば薄い板形状の製品・部品を複数枚入れる場合、縦にきっちり積む場合と、平たく並べる場合 とがあります。後者の場合は縦方向にスペースが生まれます。

・こちらも結束と同様、何枚ずつ結束し、それを袋や段ボールに入れるとどの程度の数量になるのかを 計算して、最終的な梱包・出荷形態を決定します。

・なお袋には通常の袋に加えて、防錆袋などもあります。鉄系の部品で錆びの発生が懸念される場合は 防錆袋を使用します(防錆が必要な部品は、必然的に袋梱包を選択)。

 

③トレーなどの専用の入れ物に入れる

・ツメが立っている場合など、結束やガサ入れ整列もできないものは、専用の入れ物を検討します。

 

 

手順3.箱を決定する

(1)結束するか、袋入れにするか、専用ケースに入れるかを決定した後は、それをそのまま発送することができないので、基本的には段ボールなどの箱に入れることになります。

(2)発送形態は、段ボール(シングル・ダブル)、ポリボックス、通い箱から選択しますが、製品・部品の仕様やご要求に応じて、直に入れるか、緩衝材を入れるかを検討します。

 

 

このように、一口に梱包すると言っても製品の要求スペックに応じて多くのバリエーションから仕様を決定する必要がありますが、製品要求ばかりを意識すると過剰な梱包となりコストが上昇してしまいます。
福田工業ではこれまで積み重ねてきたノウハウを元に、ゼロベースから梱包仕様をご提案することが可能なので、部品梱包でお困りの際はお気軽にご連絡ください。